糖尿病は無症状のことが多く、しばしば放置されてしまいがちですが、適切な治療を行うことで、健康な人と変わらない生活ができ、健康な人と変わらない健康寿命を確保することが出来ます。
病院や健康診断で血糖値が高いと言われた方や、長年糖尿病を持っている方、糖尿病合併症に至ってしまった方、糖尿病薬が必要でない軽症の方から経口薬やインスリン注射が必要な方まで、まずは何でもお気軽にご相談ください。患者さんが気楽にお話しやすいことを心がけながら、糖尿病専門医が責任を持って診療を担当いたします。
糖尿病
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糖尿病は無症状のことが多く、しばしば放置されてしまいがちですが、適切な治療を行うことで、健康な人と変わらない生活ができ、健康な人と変わらない健康寿命を確保することが出来ます。
病院や健康診断で血糖値が高いと言われた方や、長年糖尿病を持っている方、糖尿病合併症に至ってしまった方、糖尿病薬が必要でない軽症の方から経口薬やインスリン注射が必要な方まで、まずは何でもお気軽にご相談ください。患者さんが気楽にお話しやすいことを心がけながら、糖尿病専門医が責任を持って診療を担当いたします。
キッカケは様々ですが、気づきにくい病気であり放置すると重大な合併症を引き起こす原因となります。進行状況に限らず、お気軽にご相談いただければと存じます。
血糖値は食事の前後や時間帯などによって大きく変動します。
そこで安定した血糖値の状態を表す指標として、現在、広く使われているのがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。過去1~2カ月の平均血糖値を反映し、糖尿病の合併症予防のための血糖コントロールの管理に有効とされています。
糖尿病の診断基準は以下になります。
1度の検査で①~③のうちの1つと④が同時に確認された場合、糖尿病と診断されます。
糖尿病合併症が発症したり進行するのを予防するために血糖値を適切にコントロールすることが大切です。食事療法、運動療法、薬物療法の三つが柱となります。
1型糖尿病では体内のインスリンの量が絶対的に不足する(典型的にはゼロに近くなる)ことが血糖値が高くなる原因です。そのため注射によってインスリン量を適切に補うことが本質的な治療となります。2型糖尿病では、家系や体質のために膵臓から分泌されるインスリンの量が控えめである(インスリンの量が少ない)ことに加え、過食や運動不足のために太る(内臓脂肪が過剰にたまる)ことにより、インスリンが効きにくい体質になることで血糖が上昇します。特に甘いものを過剰に食べたり飲んだりすると、直接的に血糖値を上げる原因になります。飲食、運動、睡眠などの生活習慣を整え、内臓脂肪量を適切に管理し、必要に応じて薬で補うことが効果的な治療につながります。
糖尿病において食事療法は治療の根幹となります。炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよく摂ることや、ビタミン、ミネラルなどを欠かさず摂取することが大切です。具体的には「糖尿病食事療法のための食品交換表」(日本糖尿病学会)という表を利用し栄養バランスの良い食事を摂ります。糖尿病のタイプにもよりますが、適切に食事療法を行えばそれだけで血糖コントロールができる可能性があります。医療機関で医師や栄養士から指導を受けたり、講習会に参加したりして、栄養バランスのとれた食事の仕方を覚えるようにしましょう。
運動により血液中の糖分が筋肉でエネルギー源として消費されることで血糖値が下がります。また運動を行うことでインスリンの働き(効き方)が良くなり、血液中の糖が筋肉や肝臓、脂肪に効率的に取り込まれるようになり、血糖値をコントロールしやすくなります。食事量を管理しながら運動習慣を続けると、内臓にたまりすぎた脂肪の量が減り、普段からインスリンの働く効率が良い体質になり、血糖値が適切に下がります。
運動療法としてはウォーキングや自転車、スイミング、ジョギングなどの有酸素運動を1回20~40分、週に3回以上実施することが推奨されています。しかしながら数分間の散歩や階段歩行など短時間の運動でも健康に寄与することが知られていますので、スキマ時間に小さい運動を重ねるなど、日常生活の中で無理なく続けられることから探してみてください。
2〜3カ月ほど食事療法と運動療法を続けても、血糖のコントロールが上手くできない場合には薬物療法を検討します。経口血糖降下薬を用いる内服療法と、インスリンなどを注射で補充する自己注射療法の二つがあります。近年、糖尿病治療薬は大きく進歩しており、DPP‐4阻害薬、SGLT2阻害薬、GLP‐1受容体作動薬などが登場しています。これらの薬は治療過程で生じることがある低血糖を起こしにくく、体重を減らす作用を持つものもあります。どの薬物をいつから開始するかは、患者さんの糖尿病のタイプや合併症の進行程度などによって、総合的に判断して決められます。